小城の玄関口にある「JR小城駅」です。
こちらは佐賀と唐津を結ぶJR唐津線の途中にあり、佐賀駅から出発して3駅目で、所要時間は約20分ほどかかります。
目次
100年以上の歴史がある駅
今から100年以上前の1903年(明治36年)に唐津線の開通と同時にできた駅。
明治期に建てられた小城駅は、国登録の有形文化財に認定されています。
現在の駅舎は開通当時に建てられた歴史ある建物を、平成27年にリニューアルされました。
駅前広場のロータリーも新しく整備され、小城の新しい玄関口になっています。
古い姿を残しながら新しく生まれ変わった小城駅です。
中林梧竹の額とモニュメント
駅舎内は洋風の雰囲気を取り入れシンプルでモダンな雰囲気。
照明もオシャレな和洋折衷の美しい駅舎内です。
駅のホームはローカル線ならではの、のどかな風景が残っています。
小城駅の正面には、いかにも昔風の書体でかかれた「小城駅」の額があります。
こちらは小城市出身の書聖、中林梧竹が書いたとされる書をもとにつくられたものです。
中林梧竹(なかばやしごちく)は明治期の書道家で、明治三筆の一人。
独創的な作風で日本の書道に新たな境地を開いた「明治の書聖」と呼ばれた方で、富士山の山頂には梧竹が書いた「鎮國之山」(現在は2代目)があることでも有名です。
そんな中林梧竹が書いた駅名額が掲げられ、小城に来られた方をお出迎えしています。
駅前ロータリーには墨筆を使って「鎮國之山」を書いているシーンを再現した、中林梧竹の等身大の像もあります。
与謝野晶子の歌碑
さらに、駅前には歌人で有名な、与謝野夫妻の歌碑があります。
表側は歌人の与謝野寛(鉄幹)、裏側には与謝野晶子と高田保馬の歌が並んでいます。
高田保馬(たかだやすま)は小城出身の経済学者で、彼と親交があった歌人の与謝野晶子(よさのあきこ)夫妻の歌碑と並んでいます。
与謝野晶子は「みだれ髪」などの代表作で知られる大正・昭和にかけて活躍した女流作家です。
教科書などにも出てくる日本を代表する有名な方ですが、生まれ育った大阪の実家は煉り羊羹(ようかん)発祥の店とされる「駿河屋」さんで、羊羹屋さんの娘さんとして、日本でいちばん羊羹のお店が多い小城羊羹とつながりがあります。
また、小城は九州でも有数のホタルの名所としても知られ、駅前のロータリーには蛍のオブジェもあります。
待合室にあるピアノ
小城駅の待合室にはピアノが置いています。
このピアノは、だれでも自由に弾くことができます。
佐賀県内では新鳥栖駅と小城駅にだけピアノが設置されていて、電車の待ち時間など誰でも自由に弾けるようになっています。
※できるだけ長い期間、駅にピアノが置けるように、なるべく優しく弾いていただくようお願いします。
駅前に約10台ある駐車場は無料(20分間のみ)で駐車できます。
こちらは駅利用者の専用駐車場のため、駅利用者以外の駐車や長時間の駐車はご遠慮いただき、より多くの方が使えるようゆずりあってご利用ください。
まとめ
小城の玄関口にある「小城駅」
駅前通りには羊羹屋さんが立ち並ぶ「羊羹のまち」のレトロな駅舎で、来られた方々をお出迎えします。
DATA
- 名称:小城駅 おぎえき
- 住所:佐賀県小城市三日月町久米2083
- 電話:0952-73-2862
- JR小城駅(時刻表)のページ
アクセス
おぎゅっと:ピアノの駅プロジェクトJR小城