小城鍋島藩の城下町だった小城には商家が多く、むかしから商売の神様として恵比寿さんを祀(まつ)る風習がありました。
そんな小城には今でも130体を超える恵比須像が残されていて、街なかを歩いているといろんなところで恵比寿さんに出会えます。
今回は小城の町なかで見られるパワースポットの恵比寿像についてレポートします。
目次
ようかん恵比寿
古くから城下町として栄えた小城は今でも20軒以上の羊羹屋さんが集まる、日本一の「ようかんのまち」
昔からの羊羹づくりや甘いものを求めてこられるお客さんを温かく見守る和スイーツの恵比寿さんです。
山田老舗
明治28年創業のお店で、清水の滝に向かう道沿いにあります。
大きな看板の下にあり、来られた方々をやさしい笑顔で出迎えてくれます。
村岡総本舗
小城ではじめて羊羹の製造と販売をスタートした発祥のお店。
そんなお店の中にある、珍しい恵比寿さんです。
店内には書聖と呼ばれた中林吾竹さんの書も掲げられています。
中村屋本舗
昔ながらの製法でつくられる小城羊羹に根強いファンの多い中村屋さん。
風情がある日本家屋の敷地内に、石から切り出した恵比寿さんがいらっしゃいます。
岡本為吉本舗
昔ながらのお店の前には手入れが行き届いた恵比寿さんがいらっしゃいます。
ご利益にあやかろうと多くの方々になでられたお顔はツルツルに輝いています。
恵比寿様をまつる「恵美須神社」
場所は小城町蛭子町と三日月町の境にあります。
昔むかし、下芦刈村にあったものをかんばつ被害で、雨乞するため祇園川まで動かそうとしたところ、こちらを通過する際に恵比寿像が動かなくなったため、そのままこの場所にまつられるようになりました。
蛭子町(えびすまち)という縁起のいい地名ともなった恵美須神社のえびすさんです。
昔は「痛い箇所の石を削って飲むと治る」と信じられていたため、肩こりに悩む人たちによってけずられて両肩がくぼんでいます。
雲の上にのった恵比寿さん
小城町正徳町にある天満宮です。
境内の横には雲にのった恵比寿さんがいらっしゃいます。
もとは地面にあったと考えられますが、いつのまにか雲に見立てた巨大な一枚岩の上から見おろす、塔のようになっている恵比寿さんです。
ちなみに、本殿の前には大きな口を開けた狛犬がいます。
まとめ
小城には砥川(とがわ)石工や西川(さいがわ)石工など、昔から石を加工する職人さんが多く、石工の里と呼ばれていました。
なお、佐賀市内で800体以上もある!?と言われる恵比須像の多くも、小城でつくられたものばかりです。
そんな商売繁盛の恵比寿様のふるさと、小城では他に見られないユニークな恵比寿さんも多いです。
小城に来られたらぜひどうぞ。
DATA
- 名称:小城の恵比寿(えびす)めぐり
- 住所:佐賀県小城市小城町周辺