小城市の郊外にある土生遺跡公園(はぶいせきこうえん)です。
場所は小城市街近くの田んぼの中にあります。
目次
小城の郊外にある遺跡公園
弥生時代の中期頃にあった30ヘクタール(福岡ドーム4個分!)にも及ぶ農耕集落の跡(あと)です。
こちらは遺跡の一部が公園になっていて、竪穴式住居と高床式倉庫が復元されています。
竪穴住居が3つと高床倉庫1棟があり、復元された竪穴式住居の中に入って弥生時代の雰囲気を楽しめます。
佐賀平野の西部で最大規模の遺跡
昭和46年の工事で発見され、その後の発掘調査で弥生時代前期から後期まで営まれた大規模な集落跡だったことが判明。
現地では住居の跡、貯蔵庫、井戸の跡などが確認されています。
なお、佐賀では東部の吉野ケ里遺跡が有名ですが、こちらの土生遺跡は佐賀平野の西部では最大規模だったと推測されるほど大きなもので、約2000年前の弥生時代中期を中心に栄えていた農耕集落の遺跡です。
そんな土生遺跡は日本国内における初期農耕文化を知るうえで貴重な遺跡として、昭和48年(1973年)に国の史跡に指定されています。
青銅器の制作拠点だった場所
さらにこれまでの発掘調査では、大陸との交流があったことをしめす銅剣や銅矛などをつくるための鋳型も出土。
当時の先端技術だった青銅器の製作が、盛んに行われていた拠点集落のあとと推測されています。
また、遺跡からは弥生時代の幻の農具と呼ばれた「踏鋤(ふみすき)」や、青銅器や弥生式土器などが出土しています。
※出土品の一部は小城市の桜城館の中にある「歴史博物館」に展示されています。
まとめ
あの吉野ヶ里に匹敵する大規模な集落が佐賀の西エリアにもあったことを示す土生遺跡。
遺跡公園では復元建物のさらに奥に、子どもが遊べる芝生が広がっています。
約2000年前のロマンを今に伝える土生遺跡です。
DATA
- 名称:土生遺跡公園 はぶいせきこうえん
- 住所:佐賀県小城市三日月町久米2488
- 時期:時期:弥生時代中期初頭から前期
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